No.244   意匠法:新規性喪失の例外 2級
【問】意匠法第4条(意匠の新規性の喪失の例外)に関し,甲が自ら撮影した風景写真イを,写真雑誌で初めて一般公開した。イに対する読者の評判がよかったので,イの公開から2月後に,甲が,長方形の「マウスパッド」の表面全体にイをそのまま表した意匠ロを創作し,販売を開始した。甲が,ロを公開して3月後に,ロに係る意匠登録出願をするとき,イ及びロについての新規性喪失の例外の規定の適用を受けることにより,意匠登録を受けることができる場合がある。

【解説】 【×】27_31_5 4条
 新規性喪失は,創作した意匠が公知となることであり,意匠といえない風景写真が公知となっても,新規性喪失の例外の規定の適用を受けることはできない。
 この場合,「マウスパッド」は意匠登録の対象であるから,新規性喪失の例外規定の適用を受けることができるが,その意匠の主要な部分である写真が公知となっているから,3条2項の規定により登録を受けることはできない。この2項は公然知られた意匠のみを対象とはしておらず,意匠であっても意匠でなくても容易に創作できれば適用される。

 (意匠の新規性の喪失の例外) 第四条
 意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠は,その該当するに至つた日から六月以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同条第一項及び第二項の規定の適用については,同条第一項第一号又は第二号に該当するに至らなかつたものとみなす。
2  意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して第三条第一項第一号又は第二号に該当するに至つた意匠(発明,実用新案,意匠又は商標に関する公報に掲載されたことにより同条第一項第一号又は第二号に該当するに至つたものを除く。)も,その該当するに至つた日から六月以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠についての同条第一項及び第二項の規定の適用については,前項と同様とする。
 (意匠登録の要件) 第三条
 工業上利用することができる意匠の創作をした者は,次に掲げる意匠を除き,その意匠について意匠登録を受けることができる。
一  意匠登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた意匠
二  意匠登録出願前に日本国内又は外国において,頒布された刊行物に記載された意匠又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となつた意匠
2  意匠登録出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られた形状,模様若しくは色彩又はこれらの結合に基づいて容易に意匠の創作をすることができたときは,その意匠(前項各号に掲げるものを除く。)については,前項の規定にかかわらず,意匠登録を受けることができない。
 
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